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【特集】北海道喜茂別産のじゃがいもが、美味しい理由

2021.09.15

特集記事

道外の方が北海道産のじゃがいもを食べた時に、「甘い!」と驚かれることがよくあります。
その時に食べたじゃがいもは、もしかしたら喜茂別町産かもしれません。

「蝦夷富士」とも称される羊蹄山の麓に位置する喜茂別町は、北海道内でも屈指のじゃがいもの産地。中でも男爵は日本有数の良質なじゃがいもです。今回は、じゃがいもづくりや美味しさの秘密について、生産者である行天(ぎょうてん)さんにお話を伺いました。

美味しさの秘密は“デンプン”にあり

じゃがいもは、5月のGW頃に種芋をまき、9月に収穫します。関東では冬に収穫されますが、北海道では秋口が収穫時期。元々、じゃがいもは涼しい地域で育つ作物のため、北海道の涼しい夏の気候が合うのです。

「喜茂別のじゃがいもの特徴は、デンプン量が高いこと。デンプン量が高いと、堀りたてはほくほくとした食感に、ひと冬寝かせるとデンプンが糖分に変わり、甘みが増します」

では、なぜデンプン量の高いじゃがいもになるのでしょうか。その秘密は、羊蹄山など周囲の自然環境にあると言います。

「まず、この辺は昼夜の寒暖差が大きいんです。植物は日中の間、光合成を行い養分をつくりだします。夜の気温が高いと、せっかく作った養分を使ってしまいますが、気温が低いと養分を使わず蓄えます。夜もぐっすり眠っているような状態ですね。だから、養分が蓄えられていき、美味しさが増すんです」

「もう一つは、土でしょうか。喜茂別は豪雪地帯でもあるので、土の水分量が多いかなと思います。特に山の麓のあたりは、黒土地帯。黒土は、腐植が多く栄養豊富である証拠です」

生産者の努力が、美味しさに繋がる

喜茂別町特有の、昼夜の寒暖差と肥沃な土。農作物を育てるのには最適な環境ですが、もちろんそれだけでは美味しいじゃがいもは出来上がりません。

「じゃがいもは、病気に弱いんです。7月頭に花を咲かせるのですが、その前に雨の日や涼しい日が続くと、疫病にかかりやすくなってしまいます。

それに、肥料の与えすぎも病気の原因に。畑によって土の状態が違うので、肥料を調整して畑に合わせたつくり方をしています。でも、これが結構、難しいんですよね(笑)」

取材したのは、収穫前の時期。青々としたじゃがいもの葉が、畑一面に広がります。

天気や土の状況を見ながら、日々、試行錯誤を重ねてつくられる、喜茂別町のじゃがいも。
ぜひ、その味を、ご家庭で味わってみてください。

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